メジャーデビューとは?メリットとデメリットを知っておこう!

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今回はメジャーデビューについてのお話です。

人にもよりますが、本気で音楽をやっている方の多くがメジャーデビューを志していますよね。

ただ、僕がこれまでに出会ってきた、メジャーデビューを目指す方のほとんどが、「なんとなく」メジャーを目指しています。

メジャーデビューが具体的にどういうものなのか理解していないんです

これって結構恐ろしいことだと思いませんか?

例えるなら行き先のわからないマグロ漁船に乗るくらい恐ろしい。乗ったはいいけど一匹も釣れないかもしれないし、船が沈む可能性だってある。

目指すのなら、メジャーが一体どんなものなのかを絶対に知っておくべきです。

ここでは、メジャーデビューが具体的にどういったものなのかを詳しくお話しするとともに、そのメリットとデメリットについても触れていきます。

ここでしっかりメジャーについて知り、「なんとなく」目指すのではなく、本当に目指すべきなのかをご自身で見極めていただけたら幸いです。

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そもそもメジャーデビューとは

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まず、メジャーデビューがどういうものなのかを理解しておく必要があります。

メジャーレーベルとインディーズレーベル

メジャーデビューとは、メジャーレーベルと呼ばれる「日本レコード協会」に加盟するレーベルからデビューすることを指しています。

日本レコード協会に加盟しているレーベルは、

  • 日本コロムビア
  • JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント
  • キングレコード
  • テイチクエンタテインメント
  • ユニバーサル ミュージック
  • 日本クラウン
  • 徳間ジャパンコミュニケーションズ
  • ソニー・ミュージックエンタテインメント
  • ポニーキャニオン
  • ワーナーミュージック・ジャパン
  • バップ
  • ビーインググループ
  • エイベックス・エンタテインメント
  • フォーライフ ミュージックエンタテイメント
  • ヤマハミュージックコミュニケーションズ
  • ドリーミュージック
  • よしもとミュージックエンタテインメント
  • バンダイナムコアーツ

が挙げられます(2020年3月現在)。上記以外のレーベルは俗に言うインディーズレーベル、あるいは自主レーベルです。

レーベルが日本レコード協会に入るためには、その会社から出した作品の売り上げが基準を満たしている必要があります。すなわち大きな実績を出さねば入れません。

そのためメジャーレーベルはインディーズレーベルと比べると、売り上げとしての実績が大きい会社ということです。大規模で、資金もたくさんあるのが共通点でしょう。

これらのメジャーレーベルと契約を結び、作品を世に出すことをメジャーデビューと呼びます

大手企業のバックアップを受けて作品を世に出す、ということですね。

メジャーデビューの難易度は?

多くの方が目標としているメジャーデビューですが、これがどれほどの難易度なのかも知っておきたいところですよね。

正直、難しさは人によって感じ方が違うと思いますが、ひとつ目安になる数字があります。

日本において、年間にメジャーデビューしているミュージシャンは、約300組。

この数字、あなたはどう感じますか?僕はこの事実を知った時、「意外と多いんだな~」と思いました。

同時に、「年間で300組もメジャーデビューしているのに、全然知らないなあ」とも感じました。

もちろん、メジャーデビューしたその年に有名になるのではなく、数年後というパターンもあるとは思いますが、それにしても一般的に知られている人ってごくわずかですよね。

みなさんも、新しく知るメジャーのミュージシャンは多くてもせいぜい年間20~30くらいじゃないでしょうか?何ならインディーズで新しく知る数の方が多いのでは?

要するに、メジャーデビューしたからといって世間的にヒットするとは限らず、むしろ世間から知られぬまま消えていってしまうミュージシャンの方が多いということです。

メジャーデビューを目標にすることを否定するつもりは毛頭ありません。ただ、メジャーデビューをゴールとして捉えてしまうと、その先に痛い目を見る可能性があるため、注意しておく必要があります。

メジャーデビューすること自体の難易度は、夢物語というほどでもなさそうです。年間300組の中に入り込めれば良いわけですから、現実味は十分にあると言えます。

メジャーレーベルとの契約について

メジャーレーベルとの契約内容は、意外とシビアなケースがほとんどです。レーベルによってもさまざまですが、基本的に契約したからといって社員となるわけではありません。

そのため、毎月のお給料がもらえるわけではありません。これを勘違いする方は多いです。

レコーディングや宣伝費用を予算から出してもらえることはありますが、収入とまではいきません。

ただし、そのレーベルからリリースされた作品が売れると、その数%がアーティストに支払われます。ここで稼いでいくということですね。

数%と記載したのは、契約内容によって変動するためです。

メジャーデビューしたとしても会社員のように安定して稼げるわけではなく、強いて言えば基本給0円の歩合制といった感じですね。

メジャーデビューするメリット

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ここでは、メジャーデビューのメリットについて紹介します。

メリット1. 大きな宣伝力

メジャーデビューにおける最大のメリットが、各レーベルの持つ宣伝力です。

インディーズや個人でできる宣伝の枠を越え、お金のかかった宣伝をしてくれます

例えば、テレビ出演やCM、アニメやドラマの主題歌への起用、街の看板や電光掲示板など、自分でやろうとすると途方もなくお金のかかる宣伝方法を、メジャーレーベルはいとも簡単に実現可能です。

爆発的に知名度が上がる可能性があるので、これはかなりのメリットと言えるでしょう。

ただし、全てのアーティストが大々的に宣伝してもらえるわけではないので注意しましょう。

当たり前ですが、レーベルから期待されているミュージシャンほど、莫大な予算をかけて宣伝してもらえるものです。逆に言えば、期待度の低いミュージシャンは少ない予算での宣伝となるので、トップアーティストのように派手な宣伝はあまり期待できません。

メリット2. 活動費用が抑えられる

2つ目のメリットとして、お金の面が挙げられます。

練習やレコーディングなどといった、活動でかかる費用の一部をレーベルが負担してくれます(負担してくれないケースもあるので注意)。

そのため、活動がお金の面である程度楽になる可能性が高いです。

音楽活動には何かとお金がかかりますから、嬉しいポイントですね。

メリット3. 音楽活動に専念しやすい

ここまでの2つのメリットに付随して、ミュージシャン側は音楽活動に専念しやすくなります

宣伝などを任せっきりにできるわけですから、自分たちは楽曲制作やライブに重きを置いた活動ができるようになるためです。

あれこれとマルチタスクで動くのが苦手な方や、クオリティの高さを追求したいけどその時間が取れないという方には非常にありがたいですよね。こちらも大きなメリットと言えるでしょう。

デメリットや意外な落とし穴

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前章ではメリットについて述べてきましたが、メジャーデビューにはいいことだけがついてくるわけではありません。それ相応のデメリットもついて回ります。

ここではメジャーデビューにおけるデメリットをお話しします。

メリットだけを見るのではなく、デメリットもしっかりと理解した上で、目指すかどうか検討することをおすすめします。

デメリット1. 活動に縛りが生じる

メジャーデビューしてからは、そのミュージシャンのために動く人々の数が非常に多くなってきます。

各種宣伝や楽曲制作など、大勢の力を借りてミュージシャンの活動が成り立つようになるわけです。

そうなると必然的に、自分たちの好き勝手な活動が難しくなります

これまで好きなタイミングでライブやレコーディング、宣伝を行っていたのが、ほぼ全て自分たちでコントロールできなくなります。

そのため活動への縛りが発生し、場合によっては楽曲やMVの方向性、制作方法から宣伝方法までもが管理される立場になりかねません。

デメリット2. 権利などを手放すことになる

さらに、大きなデメリットとしてお金と権利の問題があります。

メジャーデビューすると、一般的にはその後の音源やチケットの売り上げの大部分をレーベル側に持っていかれることになるのです。

レーベルはそのお金で稼いでいるわけですから、当然といえば当然です。

ミュージシャン側に入ってくる収入は契約にもよりますが、売り上げの数%程度。そのため「割と人気があるのに手元に全然入ってこない」というケースもあります。

また、曲の権利も自分たちのものにならないことが多いです。自分たちが作った楽曲なのに、多くの権利を持っていかれ、保持できる権利が少なくなってしまうのです。

これによって、仮にメジャー契約が切れた場合においても、メジャー時代の楽曲については売り上げの数%しか手元に入らず、自分たちの好きに音源を利用できないというケースに陥ってしまいます。

デメリット3.  マーケティング力が身につかない

メリットの方で「音楽に専念できる」とありましたが、裏を返せば自分たちで宣伝・集客をしなくなるため、マーケティングする力を養うことが難しくなります

「メジャーデビューしているのだから、今更マーケティング力なんて必要ないのでは?」と考える方もいるでしょう。

しかし、先述した通り、メジャーデビューしたからといって必ず売れるわけではなく、ひょっとするとメジャー契約を切られてインディーズに戻る可能性もあることを思い出してください。

仮にそうなった場合、宣伝・集客などは自分たちで行わなければなりません。マーケティング力がなければ、どう活動していくべきなのか困ってしまいます。

ですから、マーケティングのノウハウをしっかり身につけてからメジャーデビューすることをおすすめします

メジャーデビューするには?

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メジャーデビューがどのようなものなのかを理解した上で、志すと決心されたなら、次にメジャーデビューをするにはどうすればいいかを知っておくと、今後の活動の方向性が見えてくるでしょう。

メジャーデビューをする方法は、大きく分けると2つしかありません。

1つは、デビューを前提としたオーディションなどに参加する方法

もう1つは、メジャーレーベル側からスカウトされる方法です。

オーディションはライブや音源などで投票・審査していくタイプだったり、コンテスト形式で優勝者にデビューの権利が与えられるものなど、さまざまです。

ただし、悪徳業者の開催するオーディションには気をつけましょう。メジャーレーベルを勝手に謳い、契約したあとに多額の金銭を要求されてしまいます。

こういった手口をオーディション商法と呼びますが、あらかじめ詳細を伝えず、後になってから育成費やレッスン費用と理由をつけてお金を吸い取ってきます。信用できる企業が開催するオーディションかを調べてから参加しましょう。

また、スカウトについてですが、これは演奏技術や楽曲のクオリティだけでは厳しいです。

もっとも重要視されるポイントが、ライブ動員・現在の売り上げ状況など、実績にあたる部分。

なぜなら、レーベルとしては新しいミュージシャンと契約を結ぶとなったとき、演奏や曲が良くても売れるかどうかやってみるまでわからないミュージシャンよりも、既にある程度の動員があるミュージシャンの方が信用できるためです。

スカウトを狙うなら、集客を徹底して行い、ファンを増やして動員を確保していきましょう。

メジャーデビューの方法について、さらに詳しく記載した記事を近日中に公開予定です。ぜひそちらもチェックしてくださいね。

まとめ

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今回はメジャーデビューがどういったものなのか、メリットとデメリットを踏まえながらご説明させていただきました。

まとめて一覧にしましたので、最後にもう一度、目を通していただけたらと思います。

メジャーデビューについてのまとめ
  • 日本レコード協会に属するレーベルから作品をリリースすることをメジャーデビューと呼ぶ。それ以外のレーベルはインディーズ。
  • 年間約300組がメジャーデビューしている。デビューがゴールと思っていると痛い目を見るかも。
  • 基本的に社員扱いではないため、安定した収入を得られると勘違いしないこと。
  • メリットは、宣伝力と一部費用の補助、音楽活動に専念しやすいこと。
  • デメリットは、活動に縛りが生じ、曲の権利などを持っていかれること。また、マーケティング能力が養われなくなる。
  • メジャーデビューする方法は、大きく分けてオーディションへの参加もしくはスカウトをされる2つ。

ここまで読んでくださった方なら、おそらくメジャーデビューがどういったものなのかを理解できているでしょう。

ただなんとなくメジャーデビューを目指すのではなく、しっかりと理解した上で、メジャーを目指すかどうか判断していただけたらと思います。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました!

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