バンドのみで生計を立てる。音楽でプロを目指す人にとっては超えなければならない壁ですよね。「音楽にだけ集中していたいけど、バイトしなきゃ・・・」という人も多い世の中。一体どうすればバンドだけで生活していけるのか?今回は具体的に、バンドの収益のみで生計を立てるために考えなければならない事をお話していきます。
こんにちは。管理人のちん兄です。
突然ですが、あなたはバンド活動のみで満足する収入を得られていますか?
おそらくほとんどの方が、「いいえ」と答えるでしょう。
事実として、会社に勤めながら、バイトをしながら、別の収入を得つつバンド活動をしている人が大半です。
そしてその大半の人が、それで今の生活ができているから満足、とは思っていない。そりゃそうですよね。音楽だけで食っていけるのが理想のはず。
「バイトを辞めたい」
「音楽にだけ集中して活動したい」
バンドでプロを目指している人にとって、音楽活動のみで生計を立てていくのは一つの大きな目標ですよね。
今回は、バンドが音楽活動のみで生計を立てていくために、考えなければいけない事をまとめました。
モデル(前提)
今回お話をしていくにあたって、よりイメージを持っていただきやすくするために、モデル(前提)を決めさせてください。
このようなバンドをモデルとして、考えていきます。
バンド以外でかかる月々の支出(一人あたり)
まず、月々にかかる、バンド以外での支出をざっくり考えます。
個人差のあるところですので、一人あたりの計算にします。
バンド以外ですので、端的に言ってしまえば生活費という事です。
生活費をバンドの利益が上回っていれば、理論上は生計が立つということになりますね。
家賃 5-6万円、光熱費1万、ネットや携帯電話の料金1万としましょう。
食費、交際費、交通費で6-7万くらいあればなんとかなるでしょう。
これを計算すると、ざっくり13-15万程度かかることになります。
他にも、個人的に機材メンテや、髪切ったり、雑費がかかると思います。
税金は・・・考えたくない・・・考えたくないけど・・・
諸々含めてざっくり20万円としましょう。
とりあえず、毎月平均20万円を稼げれば、バンドだけで生活できます。
このバンド全体で考えるなら、4人編成なので80万円になりますね。
バンド単位でかかる月々の支出
次に、バンドとしてかかる費用を計算します。
まず、スタジオ練習 週1回3時間として、月々およそ25000円程度になります。
そして、ライブハウスの出演ノルマ。月1回ライブしたとして、ノルマ4-5万円としましょうか。
で、打ち上げ。3000円で4人分と考えて12000円。
その他、レコーディング、MV撮影、ホームページの年間費用があります。
これらを年間でそれぞれ10万+10万+1万として、年21万円。月々で割ると2万円弱となります。
これらを全て計算すると月々バンドの支出は11万円。
もちろんレコーディングやMVにかける費用はピンキリであり、1年間で2回やったりもあるかと思いますので、大きく変わる部分ではあります。
また、機材車がある場合は維持費も大きく関係してきます。
稼がなければいけない額
ここまでで、月に一体どれだけ稼がなければいけないのかが見えてきます。
もし、バンドだけで生活していきたいのなら、80万+11万=91万円
91万円を毎月稼がなければ、全員が音楽のみでいきていくことは不可能なんです。
(※このモデルのバンドの場合です)
これは・・・かなり厳しいですよね。
バイトや社会人をしながらバンドをやる人が多いのも頷けます。
月91万円を稼ぐには
正直、月91万も稼ぐとなると至難の業・・・。と思われるかもしれませんが、これができなきゃ、音楽で食っていけません。
むしろ逆の発想をするなら、これができてしまえばバンド・音楽のことだけ考えて生きていけますし、おそらく知名度も上がり軌道に乗っていくでしょう。
どうやって稼ぐか。普通に考えたら無謀と言われそうな案も含めて、いくつかご紹介しましょう。
案1 ライブ集客
とにかくライブの集客をとんでもないことにする!
チケット2500円で、ノルマ超えた分はハーフバック(チケットの料金の50%がバンドの懐へ入る)だとします。
お客さん1人あたり1250円がいただけるのですから、毎月1000人を動員すれば100万円近くの売り上げになります。
事務所無所属で、それだけの人数を動員できれば可能です。
しかし、かなり集客力がないと無理です。
それだけの動員を毎月コンスタントにできていたら、メジャーの方々から確実に声がかかります。集客に本気を出して狙ってみてもいいかもしれませんね。
案2 CDやグッズを積極的に販売する
こちらはもう少し現実味のある方法。成功しているかはともかく、多くのバンドがこの手法を取り入れています。
仮に、一度のライブで3000円のCDを30枚程度売ることができれば9-10万円。
グッズも価格はさまざまですが、Tシャツやパーカー、タオルなどを一度のライブでそれぞれ10枚ずつ売ったとして10万円前後。
月1回のライブから3回に増やしてみれば、物販だけで60万円の売り上げにできます。
もちろん、ライブが増えてノルマや交通費の出費が増えます。グッズやCDを充実させるぶん、制作費用もかかります。
となると、月91万だったものが100万円ほどは稼ぐ必要が出てきます
が、物販で60万円稼ぐことができていれば、残りは40万円。
3回のライブで40万円を得ることができれば、生活していけます。
先ほどと同じ、ハーフバック制だったとして、3回のトータルで350人も動員できていれば、理論上は可能です。少しハードルは下がりましたね。
案3 ネットで収入を得る
しかしまだまだ、大変です。
もっと他の部分でも稼ぐことができたら、かなり楽になってきますよね。
ここで、ネットの登場です。ネットを使って稼ぎましょう。
方法はいろいろあります。ネットのやり方は自由度が高いので。
例えば、先ほどのグッズをオンラインでも販売する。YouTubeでMVや楽曲、企画動画をたくさんアップして、広告収入を得る。月額制のファンクラブを作る。楽曲のダウンロード販売をする。などなど。
ちなみに、これらをそこそこ上手に使いこなしたとして、
オンライン物販→月10万円売り上げ
YouTube広告収入→月1万円
月額制ファンクラブ→月500円×200人=月10万円
このように、ちょっと上手に使いこなせるだけで、月々20万くらいは平気で変わってきます。さっきの案2と組み合わせれば、1回のライブの動員数のハードルはさらに下がります。
ファンが増えたり、新商品を出したりすることでも、効果はさらに高まります。
YouTubeについては、どこかで爆発的にバズってしまえば、可能性は無限大です。伸びしろハンパないので、やっておいて損はありません。
どうでしょう?ちょっとだけ希望が見えてきませんか?
もちろん、ここまでの案は全て「集客や売り方の戦略を上手にやる」必要がありますので簡単ではありませんが、コツさえ掴んでしまえばある程度はこの数字に近づいていけます。
むしろ軽く超えることも可能ですよ。
案4 そもそもの活動費用を節約する
意外とここをケチるだけでもバンド全体として変わってきます。
例えば、スタジオの練習。
スタジオ2500円/hでいつも練習しているとするなら、多分もっと安いプランがありますよね?
早朝、深夜、平日、いろいろとお得にやりくりすることができると思います。
スタジオ代をケチるだけで、意外と月2万くらい変わります。
かけるべき場所にお金をかけ、節約できるところはケチりましょう。月単位、年単位で見たらとんでもない額変わる可能性があります。
収支表をつけるべき
バンドで生計を立てるというのは、バンドが会社と同じ役割を担う、ということ。
会社が、「経費いくら使ったかわかりませーん」「いくら赤字かは知りませーん」とか言ってたらヤバイですよね?
バンドも同じで、バンドとしていくら使ったか、いくら収入があって、今月の赤字or黒字はどれくらいなのかを把握するべきなんです。
収支表をつけて、きちんと数字と向き合いましょう。
そして、現状として毎月もしくは毎年のバンドでかけられる費用を計算することも大切です。
計算して出した金額を、毎月一人頭に割って徴収していくスタイルでした。僕のバンドは。
そのためには、明確に目標を持つことも大切です。
何月にレコーディングする、何月にMV作る、毎週YouTubeアップする、とかです。
きちんとメンバーで話し合い、無理のない予算で地道に売り上げを出していきましょう。
まとめ
以上、「バンドの稼ぎのみで生計を立てるために考えるべきこと」でした。
これを読んで、いかにバンドのみで生活することが大変なのか、分かっていただけたかと思います。
しかし、この記事を通して僕が言いたいのは、「これができなきゃ無理」と希望を打ち砕きたかったわけでは決してありません。
逆に「これができれば生活していける」と思っていただきたかったのです。
確かに、並大抵の努力ではできないことばかりを書いているかもしれません。ですが、現実にこれができてしまえば音楽だけで生きていく事は可能です。
まずはきちんと収支をつける。そして集客を正しく行い、至る所でマネタイズしていくことが必要不可欠です。
収支はちょっと手間を惜しまなければ、誰でもつけられます。
集客、マネタイズに関しては、現代のネットの力があれば個人でどうにでもできる部分です。
そして、そのやり方とノウハウを僕のブログ・メルマガで惜しまず公開していくつもりです。
ぜひご活用いただき、音楽で生きていく糧にしてもらえたら幸いです。
今後も引き続き、情報を発信していくので、よろしくお願いします!
では!